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最高裁判所第三小法廷 昭和42年(オ)113号 判決 1969年4月15日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人大高三千助、同露木滋同山内堅史の上告理由について。

上告人らの振出にかかる本件約束手形の金額欄の白地補充権が所論の範囲に制限されていた事実を認めることができないとした原審の認定判断(引用の第一審の認定判断を含む。以下同じ。)は、原判決の説示およびその挙示する証拠関係に徴し、首肯することができ、右判断につき、原判決に何らの違法も認められない。論旨は、白地補充権を制限する約束の有無およびその内容は手形自体に表示されているところによつて判断されなければならないという独自の見解を前提として、原審の適法にした事実の認定判断を非難するものにほかならず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 田中二郎 裁判官 下村三郎 裁判官 松本正雄 裁判官 飯村義美 裁判官 関根小郷)

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